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2021-10-05 11:30:00
不動産仲介手数料無料は、本当にお得?

「安直な手数料値引きは、担当者のやる気をそぐだけ」のことも

不動産売買の広告には、仲介手数料無料、半額、値引きをうたい文句にしているものがあります。

実際の営業活動でも、「仲介手数料をお安くしますから、ぜひ当社にご依頼ください」と、不動産会社が売り込むことがあります。

反対にお客さまから、「仲介手数料を割引してよ」と言われることもあります。

しかし、仲介手数料は簡単に値引きしないほうがよいと思います。

良心的な不動産会社の担当者は、売主様の利益を考えて、自社に託してくださった物件をできるだけ好条件で売ろうと、一生懸命に努力をしています。

正当な報酬が得られないとなると、頑張っている人ほど空しく感じるでしょう。

仲介手数料を値切った売主さんは、その場は得をした気分になるかもしれませんが、担当者のモチベーションが下がってしまいます。

安直な値引きは、けっして売主さんの得にはならないと思います。

 

「物件の囲い込み」で、かえって売主様が損をすることがあります。

※「物件の囲い込み」とは、不動産会社が自社の利益を優先して売主買主双方から両手手数料を狙い、他社に情報を出さず、自社顧客のみに営業活動すること。

その結果、なかなか売れないことや、物件価格をコントロールされ安くなる可能があります。

 

うまい話にはウラがあり、タダより高いものはない

不動産会社が値引きを申し出る背景には、そうまでしてでも媒介契約を取りたいという気持ちが透けて見えます。

少しくらい仲介手数料を割り引いても、媒介契約を結んで売却物件を手にしたら、あとはそれを囲い込み、両手仲介に持ち込めば簡単に元がとれてしまいます。

仲介手数料無料をうたいながら、事務手数料などの名目で、数十万円を請求するケースもあります。うまい話にはウラがある、タダより高いものはないと、考えておいたほうが安全です。

しかし、仲介手数料を値引きする、無料にするというのは、違法というわけではありません。当社もキャンペーンなどで各種サービスをすることがあります。

ともあれ、基本的には法定の手数料を報酬としてきちんと払い、担当者にはしっかり仕事をしてもらって、互いに気持ちよく取引を行うことが、本来のあり方ではないかと思います。

ただし、いい加減な仕事は論外なので、仲介会社を替えることをお勧めいたします。